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自己血糖測定のススメ

 糖尿病はよく生活習慣病と分類されます。しかし、私はこれが好きではありません。日本人の糖尿病の方の大多数は、体質的に血糖値が上がりやすく、必ずしも不摂生な生活でなる病気ではないためです。

 食事も運動もがんばっている、でも血糖値が下がらない。味方になってくれそうな医者や家族でさえ、「隠れて食べているんだろう」とか「努力が足りない」といった、心無いことを言う。私はまずこの世間にはびこるイメージをなんとか一新できないかと思っています。

 

 現状では私にそこまでの力はありません。でも目の前の患者さんには決してこのようなことは言いません。一緒にがんばりましょう。

 

 私の治療方針はシンプルです。できる限り、自力で血糖値をよくしてもらうことです。自己管理型の血糖コントロールとでもいいましょうか。薬を使えばHbA1cが下がるのは当然です。でもできれば薬は使いたくない。そのために、どうしたらいいか、お一人お一人と考えます。

 

 そのために一番お勧めしたい方法が、自己血糖測定です。長くなりますが、もう少しお付き合いください。

 

 

 

 

 

 何を食べたら血糖はいくつまであがるのか。運動したらどこまで下がるのか。それを知ることで血糖コントロールは劇的に変わります。「これくらいは食べてもだいじょうぶ」「食べた分はこれくらい運動すれば消費できる」などの目安ができるので、安心して食べることができるようになります。

 日本ではインスリンを使っている方にしか保険適応になりません。そのため費用はかかります。それでも下手に薬を使うよりははるかに経済的です。なにより健康的なコントロールを目指せます。ぜひお試しいただきたい方法です。

血糖測定器ついて

 ほんのわずかな血液で血糖値を測定できるのが自己血糖測定器。多くの測定器では、指先に小さな針を刺すことで血液を出します。しかし指先は神経が集中しているため、痛みを伴います。当院では少しでも苦痛を減らしてもらいたいとの思いから、腕から血液を出す最新タイプの測定器を採用しています。これであれば痛みを感じる方はほとんどいません。

糖質制限のススメ

 最近よく耳にする糖質制限、耳にしたことがある方も多いと思います。私は、極端な糖質制限には否定的ですが、同時に血糖コントロールの重要なポイントと考えています。適切に糖質量を意識することで、良好な血糖コントロールを目指しましょう。

*適切なカロリー制限が最も健康的であることは疑いようがありません。その前提の上に、糖質制限の良い部分を取り入れていきます。

 

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